ちょっと前に「傲慢と善良」の映画を見てきてたんだけど、見ながら辻村美月さんの「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」も思い出したから、これの感想も書いていきたいなと思って。何にせよ、辻村さんの先を見る力には、いつも舌を巻く。他人なんて悪いように見ようと思えばどこまでも悪く見れるし、良いように見ようと思えばどこまでも良く見えるしね。(現在進行形で実体験中、、、) ただ周りの人の中には心配してくれてる人もいたみたいで、なかなか東京捨てたもんじゃないよ。いつだって、ちょっとずつ周りに助けられて生きてる。迷惑かけてごめんね、それでも信じてくれて、守ってくれてありがとう。
あらすじ(Amazon抜粋 ママ)
地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。2013年おすすめ文庫王国 エンターテインメント部門 第1位。(講談社文庫)
少し前に自分の母親が苦手で物理的距離を置いてるって言ってたんだけど(結婚と同時に強制的に起こったんだけど)、この物語のみずほもそのタイプ。お話はざっくり言うと、親子問題とその周辺について。みずほ自体はお話の中で「都会的な」バリキャリとして描かれてるんだけど、私はそんなでもない笑 でも確か既婚OLで同じ東京住まいじゃなかったかな。
今本自体は手元にないんだよね、、、
ちょうど自身の親子関係について記事を書いた時、親子問題での事件が多発したから何だかなぁと思ってたんだけど。なんだかんだ言いつつ、つい先日実家に帰ったんだよね。それで労わられたら、やっぱりウチは「適度な距離」必要だなって。
ただ専業主婦って、どうしても視野が狭くなりがちだから(自分を律することができる人は全然問題ないと思うけど)私は都会で、外に仕事を持っていた方がいいタイプだなぁと、実母を見て思う次第。「母」や「親」だからじゃなく、1人の人間として長短あるのは当たり前じゃんね。偉大なところもあれば、「あっれー子供っぽい」とこもあるよね、そりゃ。全知全能じゃないことは他人どころか、自身にも言えることなんだからしっかりしないと。
自分は一体何が欲しいのか、この先どうしていきたいのか今一度考える期間が来てるね。
本の帯は「母を殺してしまった娘と、母との確執をかかえる娘。/どんな母娘にも起こりうる悲劇。」とか「家族に『終わり』なんてない」とかが写真として上がってるけど、私の記憶が正しければ「もし事を起こしてしまうんだとしたら、私の方だと思っていた」もあったような気がする。それで私はその帯で購入したはず、、、
母娘同士確執のある転校生?「みずほ」と、親友同士のような母娘の「チエミ」、それぞれ田舎で暮らしていて、やがてみずほの方は大人になると東京へ戻って行き、母との距離もできる。一方のチエミは逆上して母を刺し殺してしまい、そのまま逃亡。
すごく断片的な記憶だけど、読んだ当初は私も「チエミ」の方に感情移入できたかな。いや刺すとかそういう極端な思想の方じゃなく、「仲が良いからこそ、分かって欲しいことがあった」っていう言葉の方。でも親だからって許容できないこともあるよね。話のオチに触れてしまうから言えないけど、どうしても欲しい「都会の男の人」からの寵愛。だけど、得られない現実に自分の実力不足を目の当たりにして、落ちて行くチエミ。なんの障害もなく、「都会の男の人」と結婚した(ように見える)みずほ。チエミとみずほ、それぞれの互いへの想い。
チエミの逃亡中に出会う(結果的に逃亡をかくまう立場になってしまったんだけど)女の子も、すごく一生懸命で所々共感できたんだよね。お姉さんみたいな存在って、私も兄弟は弟(7歳離れてる)だけだからすごく憧れたなぁ〜。でもまぁ依存はダメだよね。共依存だったら何とか成り立つけど(成り立ってないか)
母娘だけでなく、女同士の人間関係の難しさもきちんと書かれていて、なかなかに読み進めるのしんどかったような気がする。女同士の話で言えば、「太陽の坐るところ」も同様によく人の事見ている作品だけど。一度紹介したっけなぁ。
少し見目の悪いけど頭のいいの子と、クラスでもそれなりに可愛い子の友情のお話が好きで。それなりに可愛い子の方が傲慢な考えかと思えば、最後まさかのドンデン返しがあるんだよね。可愛いからこそ、の考え方でもありそうだけど。
まぁでも「可愛いからこう」とか「ブスだからこう」とかいう考え方は、水瓶座の時代が本格的に始まって行く今、手放して行った方が良いかもねっていう、最後スピリチュアルを呟いとく。次は、最近購入した「闇祓い」についてお話しできたら良いなぁ。